DEVIALET GEMINI(デビアレジェミニ)って、3万円以上する高級ワイヤレスイヤホンだけど、実際のところ音質とか使い勝手はどうなんだろ?
高いだけに悩みは尽きないけど、この記事を読めば解消されるはず。僕も悩みに悩んで購入し、実際に5ヶ月以上使ってみた結果「大満足」しているからだ。
3万円以上する高級ワイヤレスイヤホンだけに、詳細なレビューを見ずに購入すると「思っていたのと違った」なんてこともあるだろう。そうならないためにも、購入を検討している人は当記事を読んてみてほしい。
- DEVIALET GEMINIについて
- DEVIALET GEMINIの各レビュー
- DEVIALET GEMINIの気になるところ
DEVIALET GEMINIの忖度のないレビューが分かるため、自分に合うイヤホンなのかが分かるはず。特に低音好きな人。購入して後悔しないためにも、ぜひ参考にしてほしい。
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DEVIALET GEMINIの特徴
DEVIALET(デビアレ)は、フランス発の高級オーディオブランド。有名所で言えば「PHANTOM(ファントム)」という、数十万円する高級スピーカーを作っている。
そのDEVIALETが、ワイヤレスイヤホンでは初となる「GEMINI」を作ったというわけ。GEMINIの特徴は以下の通り。
- 最高音質を作り出す独自技術「PBA・EAM・IDC」
- 10mmドライバー
- 強力なANC
- 自然な外部音取り込み
- Bluetooth5.0
- コーデックはAAC&aptX対応
- バッテリーはANCオフで8時間(ONで6時間)
- ケース充電3.5回分
- Qi充電対応
- IPX4相当の防塵防水性能
この中でも、最高音質を作り出している独自技術「PBA・EAM・IDC」について、もう少し詳しく解説する。その他で実際に体験した特徴は、後述するレビューで詳細に紹介していく。
最高音質を作り出す独自技術 その1「PBA」
PBAは「PRESSURE BALANCE ARCHITECTURE」の略で、イヤホン内部の理想的な圧力確保による外部ノイズの侵入防止してくれる技術。無駄な外部ノイズで音質劣化を防いでくれるみたい。
最高音質を作り出す独自技術 その2「IDC」
IDCは「INTERNAL DELY COMPENSATION」の略で、ノイズキャンセルの信号処理で発生する内部遅延の補正をしてくれる技術。ノイキャンでも起こりうる音の遅延を防止するみたい。
最高音質を作り出す独自技術 その3「EAM」
EAMは「EAR ACTIVE MATCHING」の略で、運動などの動きがあっても耳の状況に合わせて、毎秒最大10000回まで音を調整する技術。自動的に最適な音を維持してくれるみたい。
その他、ワイヤレスイヤホンでは大きめな10mmドライバーや、強力なANC(アクティブノイズキャンセリング)でも最高音質に貢献している。細かい技術的な部分は分からないけど、とにかく音質がヤバいことだけ強調しておこう。それでは、実際に5ヶ月以上使ってみた各レビューをしていく。
DEVIALET GEMINIの総評
90点/100点
細かい部分で気になる不具合的なものもあれば、多少の使い勝手の悪さがあることは事実。でも・・・それでも、それらを超越する最高音質がある。特に低音好きなら、一度は視聴すべき一品。イコライザーなしでも音質は良いけど、カスタマイズで更なる高みへ連れて行ってくれる。
ANCは強力だし、外部音取り込みも自然。通話品質や接続安定性なども問題なし。人によって重視する点は違うけど、僕は音質だけで大満足している。今は発売当初よりも安くなっているため、視聴できる人は視聴してもらい、購入を検討してみてほしい。
DEVIALET GEMINIの各レビュー
それでは、下記の11項目をレビューしていく。
- 付属品&本体
- フィット感
- 操作性
- ANC
- 音質
- 外部音取り込み
- 音声通話品質
- 接続安定性
- 音の遅延
- アプリ
- バッテリー持ち
それでは、それぞれ解説していこう。
付属品&本体
まずは箱。高いだけあって、しっかりした作りで質感は高い。
続いて付属品。
- 日本語付きマニュアルなど
- 充電ケーブル(充電側:USB Type-A ケース側:USB Type-C)
- イヤーピース(XS/S/M/L)
- ケース
- 本体
付属のイヤーピースは「合う人と合わない人の差が激しい」ことだけは言っておこう。詳細は「フィット感」で書いていく。
ケースは、マットブラックでサラサラした特殊なプラスチック製だからか、とても高級感がある。特にスライドで開けるときの「シュワッ」という音が癖になる。大きさ(厚み:約3cm 横:約6cm 縦:約7.5mm)に関しては、気になる人がいるかもしれない。
イヤホン本体も高級感がある。ただし、10mmという大きなドライバーを搭載しているせいか、厚みは少し目立つかもしれない。でも許容範囲内だ。
充電やペアリング方法などの使い方に関しては、マニュアルを見れば迷うことがなく、使いづらいということはなかった。詳細なペアリング方法などは、最下部の動画でも確認できる。使用に関してのハードルは低いと言えるだろう。
フィット感
結論を先に言えば「イヤーピース次第」。本体の形状は万人の耳にフィットしやすいと思うけど、イヤーピースでフィット感が劇的に変わるイヤホン。そして、付属のイヤーピースが僕にとっては曲者だった。特に、筋トレ時や何かを食べている時は何度も落ちてしまった。
一番の原因は、素材の「サラサラ感」がハンパないこと。もちろん購入前の視聴時に体感はしていた。でも、視聴時に筋トレするわけにもいかず、実際に自分の生活で使ってみたからこそのデメリットだった。
まあ、このイヤーピースは逆を言えば「圧迫感」が少ない。音抜けも良さそうな構造であるため、静かに作業しているだけなら落ちることはないし、心地いい高音質を楽しめると思う。あと、耳の形は千差万別だから、付属のイヤーピースでも満足する人はいるだろう。
ただ、僕には少し低音が抜けて聞こえる感じがしたのと、普段の使用用途から「遮音性が高めで落ちづらいイヤーピース」を探した。そして、さまざまな口コミから「NUARL Block Ear+」と「Sedna Earfit Crystal for TWS」を試すことにした。
NUARL Block Ear+
適度な密着感があるため遮音性が高めで、付属のイヤーピースよりも低音が増す印象。どのサイズが合うのか分からなかったため、いろいろ試せるセットを購入。僕の耳にはMサイズがジャストだった。合うサイズが分かれば、次から合うサイズのセットを購入すればコスパは良くなる。万人にオススメできる一品。
Sedna Earfit Crystal for TWS
素材が「ペタペタ」するため、密着度がハンパない。これを付けて筋トレしても、全く落ちる気配を感じられない凄いやつ。「NUARL Block Ear+」よりは音抜け感が少しアップし、低音の迫力が少し減る(それでも十分なくらい)印象。それ以上に「落ちない安心感」が凄いため、現在はこちらを使用している。
もちろんホコリや耳垢などは付きやすいため、適度に掃除しないと徐々に密着度が薄れる。それと、この密着度の高さは好みが分かれると思う。価格も少し高めだから、店頭で試せるなら試したほうがいいかもしれない。こちらは店頭で試せたため、僕はMLサイズを購入した。試せなくて分からない人は、各サイズのセットを検討しよう。
操作性
まず、操作はタッチ式で物理ボタンではないことから、使い勝手は人によるかなと。以前まで物理ボタンのある「Jabra Elite 65t」を使用していたため、操作の確実性は高かった。でも、タッチだと微妙に反応しなかったり、誤操作することもあるため、慣れないと少しストレスを感じるかもしれない。
操作の種類に関しては、少し物足りないと思う。特に、Jabraにはあった「音量調節」がないこと。アプリでも割り当てることができないため、これは不便に感じる。僕はスマホでの視聴がメインだから、音量を調節する場合はスマホを出して操作しなければいけない。
あと「ANC」と「外部音取り込み」切り替えに長押しが約2秒ほどかかるっため、急に話しかけられた時に対応しづらいことも気になるところ。プラスで、僕の個体だけかもしれないし、毎回というわけではないけど、以下の不具合らしきものも体験した。
- イヤホンを外すと音楽が自動停止する「自動一時停止」がONになっていても、停止されない
- 装着して音楽を停止しているのに、外すと逆に音楽が流れる
- 再生停止後に1タッチで再生再開できない
- 2タッチの曲送りができない
こんな感じで、細かい部分で気になる点は多々ある。ぶっちゃけ、操作性ならJabraのほうが優秀だ。でもまあ、タッチの感度は言うほど悪くないし、焦って素早く操作しなければ大丈夫なレベル。それよりも、操作性の悪さを超越した「音質」に満足している自分がいる。「音質最高だから、細かいことはいいや」ってなるイヤホンだと言っておく。
ANC
個人的には非常に満足している。ANCは「High・機内モード・Low」の3段階ある。Highは強力だけど、音楽を流さない状態だと若干ホワイトノイズが目立つ印象。音楽を流せばホワイトノイズは気にならないけど、強力なだけに圧迫感を感じる人はいるかもしれない。
僕は普段、中くらいの機内モードにしているけど、ぶっちゃけLowでも十分なくらい強力。ONにした瞬間に「スッ」と周りの騒音が消える。実際に視聴した体感では「Air pods Pro」「Bose」と同等レベルか、それ以上だと感じた。不満に思う人はいないんじゃないかと思うほど。
そして、GEMINIは「ANC使用を前提とした最高音質」を提供している。ANCはOFFにできるけど低音が低減されているというか、音圧が少なくなる印象が強くて迫力に欠ける感じがした。この違いは、ぜひ視聴できるなら体感してほしい。
電車内で使用しても、人の声やガタンゴトンなどの低音は抑えられ、音楽に集中できる。音量次第では、アナウンスすら聞こえなくなるため、乗り過ごし注意。外では風が強いと、さすがに風切り音が目立つけど、高音以外は抑えられている。歩くときの振動音も目立たない。どの場面でも、音楽に没頭できるANCだ。
音質
音の専門家か、高級オーディオに慣れている人以外で、この音質で満足できない人がいるのかというくらい最高音質。特に低音好きなら、是非とも視聴してみてほしい。僕は低音好きなので、Jabra・BOSE・SENNHEISERなど有名メーカーの低音も良いと思う。この価格帯になれば、優劣を付けるのは難しく「好み」で分かれる。僕は、他の同価格帯のイヤホンを差し置いてでも、GEMINIは素晴らしいと思った。
10mmのドライバーを使用し、独自技術による最高音質を実現しているためか、低音が強調されている割にボヤけた音ではなく、輪郭がハッキリしている。さらに音圧がすごいせいか、ボリュームを落としても音質の良さが変わらないのが凄い。低音の良さは周波数応答が「5Hz~(普通は20Hz~くらい)」と、他のイヤホンよりも低音域へのこだわりが凄い。
以前のJabraは低音が好きで購入した。ただ、低音の輪郭がボヤけている感じがあったのと、イコライザーやボリュームで低音を強調しないと満足できなかった。
Jabraは価格帯が違うため、比較するのもどうかと思う部分はある。でも、他の同価格帯のイヤホンと比べてもGEMINIの低音は、イコライザーや音量で強調しなくても「重厚かつクリア」。いろいろなイヤホンを視聴してきたけど、初めてイコライザーなしの音で満足したのがGEMINIだった。
低音が強調されているものの、しっかりと中高音域もきれいに出してくれる。イコライザーなしでも十分だけど、イコライザーを使用すれば、さらなる高みに連れて行ってくれる。個人的にオススメの設定を後ほど紹介するので、一度は試してみてほしい。
外部音取り込み
強さが「High・Low」とあるけど、どちらも「あれ?イヤホン付けてる?」というくらい自然に聞こえる。ただ、Highはホワイトノイズが目立つため、僕はLowに設定している。それでも機械的な感じはなく、自然に聞こえるから十分。
音声通話品質
実際に音声通話してみて、相手に確認してもらったけど「ノイズもなくクリアに聞こえる」とのことだった。
こもって聞こえるものの、ワイヤレスイヤホンの通話品質にしては良いほうではないかと思う。
接続安定性
自宅・街中・店内・ジム・電車・駅のホームなどで聴いてみたけど、ほとんど途切れることはなかった。でも「自動ドア付近」など特定の場所では、一瞬だけ途切れたことはあった。
最近は日常使いでも、たまに一瞬だけ途切れることはあるけど、全くストレスになるレベルではない。これくらいは、他のワイヤレスイヤホンでも起こりうるため許容範囲内だ。
音の遅延
YouTubeなどの動画視聴に関しては、特に音の遅延が気になるようなことはなかった。スマホゲームの際には、最高音質で迫力の音が楽しめる一方で、音の遅延は多少なり発生する。音ゲーやFPSなどの「音が重要なゲーム」には使いづらいと思う。
ただし、これはワイヤレスイヤホン全般に言えることなのと、個人的にゲームをイヤホンで聞きながらしないため、評価は普通といったところ。
アプリ
アプリの使い勝手については、可もなく不可もなくといった感じだけど、直感的に使える仕様になっている。初めにアカウント登録(メールアドレスで簡単にできる)はあるけど、手間というほどではない。あとは、Bluetoothや製品登録をして完了。ものの数分でできる。
アプリでは、以下の表示や設定が可能。
- ケースバッテリー残量
- イヤホンバッテリー残量
- 登録製品変更
- アカウント情報
- アップデート情報
- ヘルプ
- アプリ評価
- 概要
- タッチ設定(Siriなどの音声呼び出し or 曲送り・戻し)
- 自動一時停止設定(イヤホンを外した時に音楽を停止させるやつ)
- オーディオ設定(イコライザー5種類+カスタム 詳細は後述)
- イヤーチップ(イヤーチップが適切に装着されているかのテスト?ができるようだけど、タップしても何もできない謎の項目)
- 製品情報
イコライザーの種類
音質に関わる、イコライザーについて少し詳解説しよう。イコライザーにはフラット(デフォルト)と、5つのプリセットが用意されている。
News/ポッドキャスト(中音域が強調される)
ベース(低音域が強調される)
トレブル(高音域が強調される)
ダイナミック(低音域と高音域が強調される)
Low-mid(低音よりの中音域が強調される)
カスタム(お好きなように)
基本的には、それぞれ聴いて好きなプリセットを選べばいい。個人的には、圧倒的に一番上にある「カスタム」をオススメしたい。ということで、僕が最高だと思う設定を公開する。一度、試してみてほしい。
イコライザーの操作は、スマホに慣れている人なら直感的におこなえる。イコライザーを含めたアプリの詳細な操作方法に関しては、最下部の動画で確認してほしい。
バッテリー持ち
まず事実を言っておくと、公式で発表されている「ANCをOFFで8時間・ONで6時間」は聞けないということ。当然、使用環境によってバッテリー持ちは変化するため、公式の数字をイチイチ当てにするのは良くない。
では実際は、どの程度のバッテリー持ちなのか。下記の条件で使用してみると、こんな結果になった。
- iPhoneの音量1/4 + ANCオフ + イコライザーあり = 4時間ほど
- iPhoneの音量1/4 + ANCオン + イコライザーあり = 3時間半ほど
公表値よりも、約半分の時間しか持たなかった。もう少し持ってほしいと思ったけど、これだけの最高音質を実現しているなら、妥協する部分ではあるかなとも思った。
まあ、人によっては4時間連続でイヤホンを付けることはないかもなので、これくらい持つならデメリットにはならないかも。ただし、どうしても改善してほしい部分がある。
見て分かるとおり、左右でバッテリー消費の差が平均20~30%ほどの開きがある。これはいかがなものか。右がメイン機のようなので、バッテリー消費が早いのはうなずける。それにしても差がありすぎ。
左は残っているのに、右がバッテリー切れだと両方で最高音質が聞けなくなる。片側再生できるものの、これは非常にもどかしい。左はまだ聞けるのに、右が聞けなくなれば充電することになるため、結果的に充電までの時間が短くなる。
2021年内にアップデート情報の噂があって「いろんな不具合が改善されるかも」なんて淡い期待もあったけど、見事に何もなかった。今後、アップデートがあれば、もろもろの改善を期待したい。ただ、この左右の差は個体差で違う可能性があるので、全てのGEMINIに起こるかは不明とだけ言っておく。
動画レビュー
DEVIALET GEMINIはワイヤレスイヤホン最高音質だった
初めは、いくら音質が気に入っていても、細かい不具合やバッテリー消費、操作性の悪さなど気にしていた時期があった。でも、そんなのどうでもよくなった。DEVIALET GEMINIが奏でる低音や最高音質の前には、そんなもの霞んでいってしまう。
日常使いやジムでの使用など、今のところは特に問題は発生していない(最近、落として傷ついたけど)ため、今後も長く使っていこうと思う。低音好きで最高音質のワイヤレスイヤホンを探しているなら、DEVIALET GEMINIを検討してみるのも悪くないだろう。
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